症例検討 麻酔導入法で悩む症例
緊急帝王切開術:できるだけ早い児娩出のために迅速な導入が可能な全身麻酔を
本多 亮子
1
,
長櫓 巧
1
Ryoko HONDA
1
,
Takumi NAGARO
1
1愛媛大学大学院医学系研究科 生体機能管理学分野
pp.1220-1223
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100528
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
35歳の女性(1経妊1経産),妊娠39週2日。前回は骨盤位のため帝王切開となった。帝王切開の既往のため今回も帝王切開が予定されていた。1時間前に昼食をすませた後,破水を自覚し来院。来院後胎児心音図のモニターを開始し,所見が進行していたため緊急の帝王切開術が申し込まれた。既往歴に特記すべきことはなく,術前検査でも異常所見は認めなかったため,当初,脊髄くも膜下麻酔で準備をしていたが,prolonged decelerationが出現し回復しないため,大至急,児を娩出したいと産科医から連絡があった。この時点で最終飲食から2時間しか経過していない。
Copyright © 2007, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.