症例検討 モニタリングをめぐるトラブルとその対処法3
動脈カテーテル:血液の逆流があったので,カテーテルを進めようとすると,1cmも行かないうちに進まなくなり,血液が逆流してこなくなってしまう。
カテーテルの硬度に応じた工夫で,あきらめずに進める/可能ならエコーで確認,カテーテルを回転させるなどして挿入を試み,だめならカテーテルを抜去し,再穿刺する
石田 和慶
1
,
楠目 康
2
,
武智 健一
2
Kazuyoshi ISHIDA
1
,
Koh KUZUME
2
,
Kenichi TKECHI
2
1山口大学大学院医学系研究科
2愛媛大学大学院医学系研究科 高次機能統御部門臓器機能制御医学講座生体機能管理学分野
pp.478-484
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100115
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橈骨動脈は,カニュレーションが容易で,手の血流は尺側からの副血行路が良好であり,合併症もほとんど生じないことから最も多く利用される。穿刺部位は脈を最もよく触知できる部位となるが,屈筋支帯上を走行する部位が橈骨動脈の固定性がよく,穿刺に適している。
動脈穿刺は中心静脈穿刺と異なり,目的とする動脈径や走行を可視できないため,触診により血管の位置や走行を知ることになる。しかし,動脈硬化など,血管内腔の変化の予測は触診だけでは困難である。
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