ベッドサイドの看護
意識障害のある老人患者の尿道留置カテーテル抜去を試みて
安藤 恵津子
1
1東京都立豊島病院救急脳外科病棟
pp.1290-1293
発行日 1980年12月1日
Published Date 1980/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919113
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当病棟では,1975年6月以来‘長期にわたり尿道留置カテーテルを挿入している患者のカテーテル抜去’というテーマで看護研究に取り組んできた.それ以来,高度の意識障害があり,尿路感染を併発している場合でも,留置カテーテル(以下,バルンと略す)抜去は可能ではないかと考え,急性期を脱し,慢性期に移行した時点で,バルン抜去が可能か否かを検討した上で速やかに抜去するという方針で看護してきた.しかし,このテーマで研究した3年間を振り返ってみると,すべての患者にその看護方針が貫けたとは言いきれない.遷延性昏睡にいたった老人女性の場合,男性に比べて,早期バルン抜去への姿勢,努力が弱いのではないかと思われるが,陰部びらんを形成している老人女性患者について,バルン抜去へと導くことができたので,その看護の実践について報告する.
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