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特集 研究室で役に立つ新しい試薬
膜関連試薬
ナトリウムチャネル関連試薬
ナトリウムチャネル関連試薬(総論)
Toxins and related reagents for sodium channels
中山 仁
1
Hitoshi Nakayama
1
1北海道大学薬学部薬品合成化学教室
pp.422-425
発行日 1989年8月15日
Published Date 1989/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905337
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動・植物界には神経系に作用する毒物(トキシン)の存在が数多く知られているが,これらトキシンの作用点がイオンチャネルである場合,その大部分はNaチャネルをターゲットとしている。起源や化学構造の違った多様なNaチャネルトキシンは,Naチャネル分子上のいくつかの異なった部位に結合し,それぞれ異なった薬理効果や生理作用を示すことが知られている。このようなタイプの異なったトキシンの存在は,他のイオンチャネルにもまして,Naチャネルを分子レベルで研究するうえで格好の分子プローブ群を提供しているといえよう。これらNaチャネルトキシンの代表的なものについては,5年前の本誌特集「細胞毒マニュアル」(35巻6号,1984年)で詳述されているが,その刊行と相前後して,電気ウナギ発電器官Naチャネルの一次構造がイオンチャネルとして初めて明らかにされた。以後Naチャネルの分子レベルの研究が展開されてきており,またその後新たなトキシンの発見もあり,ますます盛んな研究が続いているので,このような視点からNaチャネル関連試薬としての現況をまとめてみたい。
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