特集 生物進化の分子マップ
18.チャネル
ナトリウムチャネルの比較生物学
中山 仁
1
Hitoshi Nakayama
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部細胞機能分子解析学分野
pp.470-471
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100316
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
電位作動性Naチャネル(Nav)は,ほかのイオンチャネルとともにスーパーファミリーを形成するが,進化上では最後に出現したといわれる。1984年に初めてその一次構造が明らかになり1),その後明らかになったKチャネルが六つの膜貫通セグメント(6TM)から成るドメイン一つで構成されるのに対し,Caチャネル(Cav)同様に四つの相同ドメイン構造(4D=6TMx4)をもつことからも,Cav,Navは遺伝子重複という分子進化の基本機構で,より後期にできたとの考えには妥当性がある。
Copyright © 2006, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.