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特集 神経科学実験マニュアル
ニューロンの染色・標識法
HRPの順行性,逆行性標識
Anterograde and retrograde transport of HRP
伊藤 和夫
1
Kazuo Itoh
1
1京都大学医学部解剖学第1講座
pp.360-362
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904765
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■ 概要
西洋ワサビから精製されたHorscradish peroxidase(HRP)は分子量約40,000のprotohaeminを含む糖タンパクである。神経組織に注入されたHRPはニューロンに取り込まれ,軸索流により輸送され順行性に軸索とその終末(図1a),逆行性に細胞体と樹状突起(図1b)を標識する。LaVailらによって神経系の線維連絡研究の手段として導入されて以来1),HRP法は多くの改良を加えられ,今日では形態学の分野のみならず生理学の領域でも簡易かつ鋭敏な方法として定着している。
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