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特集 神経科学実験マニュアル
脳組織の実験材料
グリア
Glial cultures
加藤 泰治
1
,
伊藤 仁一
1
,
田中 亮
1
Taiji Kato
1
,
Jinichi Ito
1
,
Ryo Tanaka
1
1名古屋市立大学医学部生化学第一講座
pp.311-313
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904749
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■ 概要
グリアには中枢神経系に分布するアストロサイト(星状神経膠細胞),オリゴデンドロサイト(稀突起神経膠細胞),ミクログリアと,末梢神経系に分布するシュワン細胞,mantle細胞(外套細胞)がある。グリアの生理的機能については,(1)ニューロンの支枝作用,(2)脳欠損組織の補填作用,(3)脳血液関門を通してのニューロンへの栄養補給,(4)ミエリン鞘形成などが古くから知られているが,最近では,培養したニューロン,グリアの実験系から,グリアが神経伝達物質の代謝やニューロンの増殖・分化の制御に関与していることがわかってきた。このように培養した各種のグリア細胞を用いることにより,個々のグリア機能の研究が可能となり,さらにニューロンとのcoculture系などを用いることにより,生理的に近い環境下での神経科学的実験が可能となってきた。
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