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あとがき
松田 道行
pp.376
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201540
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生き物に興味をもつ子どもたちの一番の関心は,様々な生物の多様な形や色彩でしょう。それは大人も同じで,生命の形態形成の仕組みは多くの研究者の興味をひきつけてやみません。遺伝学的アプローチは古くから行われてきましたが,本特集にもありますように,進化生物学的アプローチや数理生物学との親和性も高く,融合研究の魅力を感じさせる分野でもあります。また,近年ではメカノバイオロジーの観点からの研究も盛んです。このメカノバイオロジー研究のメッカの一つがシンガポール国立大学のメカノバイオロジー研究所です。編集の労をおとりいただいた平島博士が2022年6月からここで研究室を立ち上げています。ますますのご発展を期待しております。諸般の国内事情から,老若を問わず優秀な研究者の国外流出は今後も続くでしょう。しかし,近年の日本人のノーベル賞は,第二次世界大戦敗北後に海外に打って出て,そのまま海外で,あるいは国内に帰ってきてから世界と戦って勝ち抜いてきた先達が獲られたものです。いずれまたその波が来ることを期待したいと思います。最後になりましたが,ご多忙中のところをご寄稿いただいた諸先生方にお礼申し上げます。
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