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特集 細胞機能の構造生物学
Ⅰ.細胞骨格の構造生物学
アクチンの機能を構造から理解する
Structure-function relationship of actin
成田 哲博
1
Narita Akihiro
1
1名古屋大学理学研究科
キーワード:
アクチン
,
クライオ電子顕微鏡
,
構造機能相関
,
細胞骨格
Keyword:
アクチン
,
クライオ電子顕微鏡
,
構造機能相関
,
細胞骨格
pp.304-309
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201180
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アクチンは真核生物のすべての細胞に存在し,非常に多くの重要な役割を果たしている。哺乳類には6つのアクチンが存在するが,そのうち量の多い骨格筋αアクチンと細胞質βアクチンについては,爬虫類,鳥類,哺乳類において1残基の変化もない。この1点をみても,アクチンというタンパク質がいかに重要かわかるであろう。筆者らはこのアクチンのダイナミクスを構造から理解するために,クライオ電子顕微鏡を中心に様々な手法で長年研究してきた。本稿では,このアクチンの性質が分子構造からどのように説明されるか,①アクチン線維構造が2本のストランドから成る意味,②アクチン分子内構造変化,の2つに沿って説明したい。
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