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特集 細胞機能の構造生物学
Ⅰ.細胞骨格の構造生物学
トロポミオシンは筋収縮の緩いスイッチなのか?
Tropomyosin as an ambiguous switch
小田 賢幸
1
Oda Toshiyuki
1
1山梨大学大学院総合研究部医学域解剖学講座構造生物学教室
キーワード:
アクチン
,
トロポミオシン
,
トロポニン
,
クライオ電子顕微鏡
Keyword:
アクチン
,
トロポミオシン
,
トロポニン
,
クライオ電子顕微鏡
pp.292-297
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201178
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筋肉はミオシンモーターがアクチンを滑らせることにより収縮するが,そのオンオフをカルシウムイオン依存的に制御しているのがトロポニンとトロポミオシンである。この機構の詳細は既に前稿(286頁)で藤井高志先生が詳しく説明されているため,本稿では既報において書ききれなかったトロポミオシンの構造的性質について,議論してみたい。筆者はこれまで繊毛を中心とした微小管の研究をしていたため,本研究で初めてアクチンに触れることになった。微小管研究者からすると,非常に不可思議なアクチンとトロポミオシンの関係について,新参者の視点から考察する。
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