Japanese
English
特集 認知症・神経変性疾患の克服への挑戦
Ⅲ.新たな技術開発によるチャレンジ
核酸医薬による神経変性疾患の治療
Oligonucleotide therapeutics for treatment of neurological degenerative diseases
大谷木 正貴
1
,
横田 隆徳
1
Ohyagi Masaki
1
,
Yokota Takanori
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科脳神経病態学分野(神経内科)
キーワード:
ヘテロ二本鎖核酸
,
アンチセンス核酸
,
siRNA
,
drug delivery system
Keyword:
ヘテロ二本鎖核酸
,
アンチセンス核酸
,
siRNA
,
drug delivery system
pp.349-353
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200467
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核酸医薬(oligonucleotide therapeutics)とは,天然型あるいは修飾型の核酸を基本骨格とし,直鎖状に結合したオリゴ核酸を利用した医薬品である。遺伝子治療薬との相違は,遺伝子治療薬が生物学的に製造された特定の遺伝子,または遺伝子を導入した細胞を投与することでタンパク質発現を介した疾患治療を目的としているのに対し,核酸医薬は化学合成により製造された核酸がタンパク質発現を介さず,特定の塩基配列やタンパク質を直接認識して作用することが特徴である。核酸医薬は従来の医薬品では標的にできなかったmRNAやmicroRNAなども標的とすることが可能であり,低分子医薬,抗体医薬に次ぐ新規の分子標的医薬として期待されている。
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