特集 生物進化の分子マップ
21.感覚受容
味覚情報伝達のキー酵素PLC-β2の分子進化
安岡 顕人
1
,
阿部 啓子
1
Akihito Yasuoka
1
,
Keiko Abe
1
1東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻
pp.498-499
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100330
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
ホスホリパーゼC(PLC)は細胞外の刺激により活性化され,細胞膜中のホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸(PIP2)からイノシトール1,4,5-三リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DG)を生成する酵素である。産物のIP3とDGは細胞内情報伝達物質としてイオンチャネルやタンパク質リン酸化酵素に作用することにより,様々な細胞応答を引き起こす。本稿ではPLC-β,特に味受容細胞に発現する分子種PLC-β2を中心として,その構造と機能を種間比較を交えて解説する。
Copyright © 2006, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.