今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床
新しい検査法
β2-microglobulin
馬場 茂明
1
,
水野 信彦
2
,
高瀬 重暉
2
Shigeaki BABA
1
,
Nobuhiko MIZUNO
2
,
Shigeki TAKASE
2
1神戸大学医学部・第二内科
2神戸大学医学部・内科
pp.530-533
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216480
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はじめに
β2-microglobulin(β2M)は,1968年にBerggardら1)によって尿細管性蛋白尿から分離された分子量11,800の低分子量蛋白である.産生はリンパ球を主とした有核細胞および血小板で行われるが,異化は主として腎で行われる.したがって産生異常をきたす疾患(炎症,腫瘍,免疫疾患など)だけでなく,種々の腎疾患においても血清または尿β2M値の異常がみられるので,腎機能検査法としての臨床的有用性がたかまってきている.
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