特集 輸血のすべて
Part 2 血液製剤の使用
5.赤血球製剤—適応と輸血閾値の考え方・実践
園木 孝志
1
Takashi SONOKI
1
1和歌山県立医科大学医学部 血液内科学講座
pp.51-56
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120010051
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赤血球輸血の不適合輸血は重篤な副反応を生じることがあり,血液型の判定・輸血時の血液型と患者確認には十分に気をつける。赤血球輸血適応の判断には血中ヘモグロビン(Hb)値が指標になるが,患者の状態や併存疾患を考慮に入れる。
多くの臨床場面において,血行動態が安定している患者では,赤血球の輸血閾値(トリガー値)として血中Hb値7〜8g/dLが推奨されている。しかし,貧血を呈する急性心筋梗塞患者,心血管系手術や整形外科手術の際には赤血球の輸血閾値としてやや高めの閾値も許容される。
本稿では,赤血球輸血の実際についてまとめる。
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