特集 輸血のすべて
Part 2 血液製剤の使用
【コラム②】溶血性貧血に赤血球輸血は禁忌か?—病勢や併存疾患によっては制限輸血を検討する
藤原 慎一郎
1
Shin-ichiro FUJIWARA
1
1自治医科大学附属病院 輸血・細胞移植部
pp.58-61
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120010058
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溶血とは,何らかの理由により赤血球破壊が亢進し,赤血球寿命が短縮している状態である。溶血性貧血とは,赤血球の破壊の程度が代償性の赤血球造血亢進によっても正常なヘモグロビン(Hb)濃度を保てなくなった状態をいう。
一般論としては,溶血性貧血に対する赤血球輸血はできるかぎり避けるとされているが,本稿では,本当に禁忌といえるのか,輸血したほうがよい状況はあるのかを考察する。
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