読者の広場 こんなときどうする?
私はこう考える
長期的に観察してゆけば何かしらの打開策が
進藤 亜紀子
1
1今村病院
pp.36
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900147
- 有料閲覧
- 文献概要
私たちの病棟では,自覚症状を訴えないというより,訴えることのできない患者さんが多く入院しています。私も,そうした患者さんの身体変調を的確に把握するのは困難なことだと常日頃,痛感させられています。
ケース①についてですが,こうしたケースは,当病棟にもよく見られます。痴呆が基底にあることを考えると,重度になるにつれ身体症状を表現する能力に欠け,現状を的確に他者に伝えるのは困難になると思います。この患者さんも理解度が低く,年齢を答えると正確ではありません。ただ,そのときどきにより返答に違いがあるとするなら,この患者さんはいま苦痛を訴えていなくても,時間の経過により訴えが変わることも考えられないでしょうか。
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.