特集 病院における減量経営の意味と対策
減量経営か積極的打開策か—長期計画修正に当たっての選択—愛知県厚生連
杉山 信夫
1
Nobuo SUGIYAMA
1
1愛知県厚生農業協同組合連合会企画監理室
pp.946-947
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208156
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長期計画の修正■
協同組合による医療運営の主体者は,あくまで組合員である.したがって組合員を抜きにして,その運営を語ることはできない.こうした基本的組織形態を有する本会(愛知県厚生連)では,5年を一期間とした長期計画を,すでに4期にわたって作成し,組合員に長期運営展望を提示してきている.
第4次長期計画は,昭和56年から昭和60年までの期間設定に基づくものであったが,初年度において,例の6・1改正があり,長期計画修正の必要の是非について種種の議論が交わされた.初年度に計画修正をすることは徒らに混乱をまねくものではないか,またそもそも長期計画とは何かといった,計画修正への否定的見解もあったが,6・1改正は単なる一過性の改正に留まるものではなく,医療環境そのものが大きく転換する前兆として認識すべきであり,それはむしろ医療構造の変革の端緒と認識すべきが正しいものではないか,という意見が長期計画を策定した事務局から強力に提出された.この論理は,図に示すような組み立てに基づくものであり,最終的には医療保険制度の変更から医療費抑制へとつながることを推論したものであった.
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