特集 病院の「若返り」策—特に医師をめぐって
医師人事停滞の打開策,特に上級医師の人事
林 弘
1
1東京逓信病院
pp.938-940
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207871
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人口高齢化時代の医師■
日本は史上類を見ない急速な人口高齢化時代を迎えて,マスコミをはじめそれをめぐる話題に毎日こと欠かない.老人医療の問題はその花形と言ってよかろう.ところが皮肉にも,医療従事者,特に医師たちの高齢化については,正面から取り上げられた話を聞かない.確かに医師は一般市民と違い,昔から特殊な技術職として,「医者は例外」的な意識が自他ともに通用して今日に至っているが,これからの厳しい経済情勢と高齢化の中で,このまま安穏に暮らせるはずはない.
筆者は,職域病院の内科勤務医として実に30年余も働いた後,還暦を迎えて同じ職域の健康管理部門に第二次就職し,高齢勤務医の不安を切実に体験しているので,これを踏まえて何がしかの提言を試みたい.
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