特集 精神療法的排便ケア 便のことに首がつっこめる看護師の実践
[クイズで学ぶ]排便ケア新常識—ここが精神科で勘所となります!
西村 友希
1,2
1川越同仁会病院
2NPO法人コンチネンス協会首都圏支部事務局
pp.191-203
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201268
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Q1 便は、緩くして出せばすっきりしてよい?
× 泥状便は、直腸壁に張りついて残る。残ると便は硬くなり、便秘と下痢を繰り返す要因に。
緩すぎる便は直腸内に残る
緩い便はスッキリ出てよいのではないか? と思われがちかもしれませんが、そんなことはありません。緩すぎる便は直腸内に残りやすく、次に出るまでの間に水分だけが吸収され、硬くなってしまいます。すると、次の出始めが出しづらく、便秘だと思ってまた下剤を服用すると、栓のようになっていた硬便が出た後に、また泥状〜水様のような便が出る……という悪循環を起こします。
下痢をして次までの排便間隔が長く空いてしまうほど、便は硬くなります。快便のためには、ブリストルスケール3〜5の「普通便」がよいとされているのは、このためです。
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