特集 いま,排便介助を問い直す
便秘に学ぶ排便の生理
西崎 統
1
1聖路加国際病院内科
pp.210-214
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900337
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便秘と一言で言っても,急性便秘では「たかが便秘ぐらい」と,便秘を軽く見る人が少なくありません.しかし,急に起こる便秘の陰には原因疾患の存在が否定できません.症候性便秘あるいは器質性便秘といわれるものがこれです.また,慢性便秘の人は多かれ少なかれ,自分は一生この状態が続くのではないかと,絶望感を持っているものです.
これらの病態を正しく把握し,診断・治療するためには,看護婦による病歴聴取,診査の果たす役割が非常に大きいのです.さらに,患者に便秘についての教育をし,必ず便秘は治り,今までの苦痛や不安を取り去ることができると納得させられるようになるためにも,看護婦は排便の生理,便秘の病態について正しく理解し,きちんと整理しておくことが大切です.
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