連載 精神科の患者さんの感動・驚愕・奇跡の一言・5
エピソード:「母ちゃんは死んだ」「水を出せ!」
山下 隆之
1
1訪問看護ステーションらしさ
pp.556-559
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200946
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Hさん。男性。30代前半。統合失調症。初回医療保護入院。
両親、妹との4人家族。父親は公務員。仕事一筋で子育ては母親に委ねていました。母親は専業主婦。Hさんは成績優秀で進学校に入学しましたが、友人はおらず数か月で不登校になり精神科を受診、自閉症と診断されました。その後数年間引きこもり、家庭内暴力がありました。20歳前に突然幻覚妄想状態から錯乱状態になり、家中の家具を壊し、父親が警察に通報。警察官に連行され精神科に緊急受診して医療保護入院になりました。以後、父親が退院を受け入れられず、時代背景の中、15年以上の長期入院になっていました。
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