連載 精神科の患者さんの感動・驚愕・奇跡の一言・4
エピソード:「いつも私が病人で夫がいい人なのはつらいです」
山下 隆之
1
1訪問看護ステーションらしさ
pp.438-441
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200921
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Fさん、女性。30代後半。パニック障害。夫と2歳半の子どもとの3人暮らし。
元々は両親、姉との4人家族。父親は公務員。まじめで優しい性格でしたがパニック障害があり、生まれ育った町から出たことがありませんでした。母親とは会話がかみ合わず、Fさんが中学生になると母親に自分の気持ちを伝えるとか相談するということが少なくなり、何かわからないことがあると答えが出るまで自分で調べたり考えたりしていました。まじめで責任感が強く、成績は優秀でした。性格はおっとりしていて周りからの信頼は厚く、友人は多かったです。町を出て広い世界を見たい気持ちが強く、大学入学と同時に単身生活を始めました。
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