連載 トラウマインフォームドな精神保健医療福祉のパラダイムシフト・6【最終回】
共に考えよう—トラウマインフォームドケアとしての共同創造と組織変革
熊倉 陽介
1,2
1東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
2ことぶき共同診療所
pp.380-385
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200911
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医療者の内なるスティグマ
精神保健サービスや対人支援の実践と、それに関する研究を、専門職や研究者だけが行うことに対する異議が唱えられています。当事者・家族や市民と専門職が、共同創造(Co-production)することが重要だという感覚が広がり、研究においても、患者・市民参画(PPI:Patient Public Involvement)が、重視されるようになっています。
数年前、専門職や研究者ではなく、さまざまな疾患や生きづらさをかかえた当事者たちが集まり、真に必要な研究テーマを決めるための話し合いが行われました。そこで研究すべきとされたテーマの1つが、「医療者の内なるスティグマ」でした。
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