連載 訪問看護で出会う“横綱”級ケースにくじけないための技と型、教えます・4
思いや言葉を出しにくい利用者
小瀬古 伸幸
1
1訪問看護ステーションみのり奈良
pp.572-579
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200421
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話が膨らまない……
訪問に行って会話を試みるものの、どうしても話が膨らまない利用者っていませんか? 何を聞いても「はい」か「いいえ」、あるいは単語のみで返答する利用者です。
例えば「今日の食事は何を食べましたか」と聞くと、「ご飯……」。その後に会話が続かず「おかずは何を?」と聞くと「魚……」、といったようなポツリ、ポツリの単語のやりとりになってしまいます。おそらく、統合失調症の陰性症状や認知機能障害が前面に現れていたり、自宅に引きこもりがちで1日を通して人とのかかわりがほとんどなく、どのように人とコミュニケーションを図ればいいのかがわからない、ということが起きているのではないかと考えられます。
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