特集2 脱施設化の先進地イタリアの素顔が見たい
—イタリアレポート〈7〉 まとめに代えて—トリエステモデルとオープンダイアローグ
石原 孝二
1
1東京大学大学院総合文化研究科(科学史科学哲学研究室)
pp.571-575
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200294
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
特集の最後に、トリエステの精神保健ケアのシステム(トリエステモデル)と、フィンランド発祥のオープンダイアローグを比較する。トリエステを含むイタリアの精神医療のシステムについては、大熊一夫さんや今回通訳をしていただいた松嶋健さんなどの紹介によって、日本でもある程度知られるようになってきたのではないかと思う。また、オープンダイアローグについては、斎藤環さんの精力的な紹介などを通じて急速に認知度が高まってきた。オープンダイアローグと比較することによって、トリエステモデルの特徴も見えやすくなるということがあるかもしれない。日本への導入の可能性ということも少し考えながら、トリエステモデルとオープンダイアローグについて考えてみることにしたい。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.