特集2 脱施設化の先進地イタリアの素顔が見たい
—イタリアレポート〈6〉—私たちが学ぶべきは、方法論ではなく、人間への眼差しだ—理想郷ではなく、等身大のイタリアに接して
近田 真美子
1
1東北福祉大学
pp.564-570
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200293
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北イタリアのジェノバを中心に
「精神科病院を廃止した国」として有名なイタリア。私はこの国は、国民の大多数が精神障害を持つ人への理解にあふれた国なのだろうと、理想郷を思い描いていました。
精神医療に携わる者であれば、誰しも一度は憧れるイタリア詣で。今回視察に訪れたのは、イタリアのジェノバ(Genova)とアレッツオ(Arezzo)、ヴァルディキアーナ(Valdichiana)の3か所です。視察メンバーは京都のACT(包括的地域生活支援プログラム)で地域生活支援に従事していた看護師らをはじめ、職種や所属が異なるメンバーでした。今回の視察レポートでは、そのなかでも私が最も印象深かった、北イタリアのジェノバ(Genova)★1を中心に述べてみたいと思います。
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