自著を語る
マインドフルネスとスキーマ療法に焦点を当てた本を出しました
伊藤 絵美
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1洗足ストレスコーピング・サポートオフィス
pp.540-541
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200285
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- 文献概要
回復を目撃できるこの仕事が好き
私は認知行動療法を専門とする臨床心理士で、日々、臨床実践(カウンセリング)にどっぷり漬かっている者です。カウンセリングの仕事は大好きで、予約がどんなに立て込んでいてもそれを「つらい」と思うことはありません。たぶんそれは私が「人」を好きだからなのだと思います。当然のことですが、誰ひとり同じ「人」はいません。カウンセリングを受けに来る人(クライアント)も本当にさまざま。さまざまな人がさまざまな人生を背負い、さまざまな生活を送っている。その中で、さまざまな悩みや問題を抱え、その共有や解決を求めてカウンセリングに訪れる。そして時間をかけて回復していく。「どんな状況でも、どんな状態でも、人は回復していけるのだ」ということを、私はこの仕事を通じて教わりました。人の回復の過程を目撃できるという点も、私がこの仕事を気に入っている大きなポイントだと思います。
認知行動療法というツールも私は大好きです。自分助けのツールとして、そしてストレスケアのツールとして、認知行動療法は非常に優れていると私は考えています。私は偶然にも認知行動療法との出合いが他の人より早く、認知行動療法がここまでメジャーになるはるか前から認知行動療法を学び、それを私自身のセルフケアに役立てつつ、カウンセリングでも活用するようになりました。そして上にも書いた通り、多くのクライアントが認知行動療法に基づくカウンセリングを通じて、自分助けとストレスケアが上手になり、回復していくのを目の当たりにしてきました。
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