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第23回日本看護科学学会学術集会 シンポジウムⅠ
地域貢献に焦点を当てた看護実践
Nursing Practice Focusing on Contribution to the Community
大西 和子
1
,
村嶋 幸代
2,3
,
北島 謙吾
4
,
川口 孝泰
5
,
馬庭 恭子
6,7
1三重大学
2東京大学
3日本看護科学学会
4京都府立医科大学看護学科
5筑波大学医学専門学群看護医療科学類
6YMCA訪問看護ステーション・ピース
7広島市市議会
pp.72-80
発行日 2004年4月30日
Published Date 2004/4/30
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人々はさまざまな地域社会に所属しながら日々の暮らしを営んでいる.看護は人を対象とした実践科学であるため,そこに住む人々の環境を考慮に入れた健康問題に関わっている.それ故に地域社会への貢献なくしては,看護学そのものが成り立たないともいえよう.今回の日本看護科学学会学術集会のテーマである「看護の地域貢献」は,まさに現在の看護実践に的を当てたものであったと思われる.
地域貢献とは,いろいろな分野で広く使用されている言葉であるが,どのようなことを指しているのであろうか.それは,地球規模で考える地域貢献から地方の特定場所での地域貢献まで大小さまざまである.特に最近の科学技術革新によりグローバル化,ネットワーク化が進み,地方の小さな町にいても瞬時にして世界の出来事を知ることができるようになった.同時に世界にも情報発信ができ,広く地域貢献に活かすことができるようになった.このような時代には,知識や情報自体は世界共通であるが,一方,インフラ整備なども含めた社会資源の構築,人々の価値観や習慣等には地域特性が大きく作用する.それは経済や人々の考え方が地域によって大きく異なるからである.このことは,世の中でグローバリゼーションが進む一方で,ローカリゼーション,つまり地域のありようや特色を生かした社会貢献が重要となってくることを示している.
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