特集1 スーパー救急で拘束ゼロ 山梨県立北病院の実践から強制治療の倫理について考える
―座談会①―どうして拘束ゼロでできるのか?
三澤 史斉
1
,
横内 春美
1
,
松浦 好徳
1
,
内田 勇
1
,
渡辺 雅美
2
,
横嶋 清美
2
,
本誌編集部
1山梨県立北病院精神科救急入院料病棟
2成増厚生病院精神科救急入院料病棟
pp.10-18
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101015
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山梨だから、なのだろうか
三澤 当院の院長である藤井先生はこの病院に30年前からいますが、そのころからずっと拘束をしてこなかったそうです。ですから、「拘束を減らすにはどうしたらいいか」ということは、現在の私たちにはわかりません。結果として、精神科救急入院料病棟(以下、スーパー救急病棟)を作った今も、ほとんど拘束をおこなっていません。
横内 拘束をしない主義とかそういうのではなくて、「風土」ですね。私自身、実は拘束帯の使い方に自信がありません。
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