特集 拘束時の心理的ケア―私たちはこうしています
―拘束される患者役の体験から学ぶ心理的ケアの視点
横嶋 清美
1
1成増厚生病院
pp.24-26
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100911
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拘束される人の“気持ち”を受け止められるか
あなたは普段の生活の中で、突然大勢の人間に囲まれ、身体拘束をされるという体験をしたことがありますか? おそらく「そんなことあるわけない」でしょう。患者さんもそう思っていたはずです。身体拘束をするとき、医療者はどれだけ患者さんの“気持ち”を受け止められているでしょうか。わかっている、理解しているようで、共感することが難しいのが「身体拘束」という体験です。それでも、体験するとしないでは、大きく違います。
当院では毎年、行動制限最小化委員会の研修の中で、身体拘束の実技演習をおこなっています。この研修では、安全に身体拘束をおこなう技術を学ぶとともに、“医療者ができる心理的ケアとは?”という視点を持つことを目的としています。
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