発見
―認知度が低かった―医師の「感情労働」
山上 実紀
1,2
1一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程
2ひだクリニック
pp.72-77
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100973
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私はここ数年、医師の感情について研究してきた。日本でも看護学の領域では、2000年代初めから「感情労働」という言葉が紹介され、徐々に看護教育、臨床や研究の分野でも使われるようになってきた。しかし、医師の感情労働について、認知度はまだ高くない。私が感情労働という言葉を知ったのも、武井麻子さんの『感情と看護』(医学書院)を読んだのがきっかけだった。
今回は、医師としての仕事をする中で、「感情労働」という言葉によってどのようなことに気づいたか、そして医師の感情労働を研究する中で明らかになったことや、今後の課題について書きたいと思う。
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