研究報告
転倒しやすいのはどんな人?―精神科特有アセスメントシートから分析
伊藤 淳子
1
,
佐藤 紀子
1
,
植木 厚雅
1
,
小林 千津子
1
,
小原 路子
1
,
山本 敏之
1
1独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院
pp.36-44
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100967
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Ⅰ 緒言
転倒転落は、病院の療養環境場面で発生する医療事故において件数が一番多く、骨折や脳挫傷など重篤な合併症を引き起こすこともまれではない。高齢者の入院増加により、転倒転落による合併症の発生、入院期間の延長や患者家族と病院間のトラブルなど種々の問題が発生している。
転倒転落事故は、療養環境、患者の状態、医療者の対応などさまざまな要因が重なって発生する。中でも患者要因の占める割合が大きく、看護師による観察強化が重要となる。しかし、夜間や急変患者の発生などで患者対応に十分な時間がとれないことがある。そのため、転倒転落リスクの高い患者を的確に判断し、転倒転落防止対策を重点的に講じることが必要となる。
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