勉強 3回シリーズ【最終回】 「痛み」に対する認知行動療法が、身体科各領域で始まっている
第3回 がん性疼痛への認知行動療法
古川 洋和
1
1帝京大学医学部
pp.66-69
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100948
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
がんの患者さんがかかえる3つの痛み
がんと闘う患者さんの多くが、がんによる痛み、化学療法の副作用による痛み、それらによって引き起こされる不安や抑うつ(ストレス反応)、という3つの問題をかかえています。
がんによる痛みや副作用による痛みは、痛みへの対処能力を低く評価し痛みのことばかりを考えてしまったり(破局的思考)、いつ痛みが強くなるのか気にし続ける(痛みへの注目)ような状態を招きます。こうした状態は、痛みそのものを悪化させることが臨床心理学的にわかっています。また、「ストレス反応」によっても患者さんは痛みを感じやすくなります。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.