特集1の2 指定通院医療機関になったらどういうことをするのか
【研究報告】医療観察法における訪問看護の現状と課題
美濃 由紀子
1
,
宮本 真巳
2
1国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部
2東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
pp.60-63
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100505
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◉はじめに
指定通院医療機関では、どのように多職種連携によって対象者の地域自立を支援すればよいか、社会復帰支援の実施に関して戸惑いや困惑を感じているスタッフも少なくない。特に、医療観察法の訪問看護においては、その重要性は、現場レベルの実感としては認識されてはいるものの、実際の効果としてのエビデンスは未だ明確にはなっていない*1。また、指定通院医療施設によっては、訪問看護の定期的な実施においても困難を感じている場合が多いという現状もある。
そこで本研究では、指定通院医療機関において、触法精神障害者の訪問看護に携わっている多職種チームスタッフから、訪問看護の実施状況、問題と感じている事柄などについて聞き取り調査を行ない、質的・帰納的分析を加えることを通じて、その効果や問題点を抽出し、現状と課題の明確化をはかることを目的とした。
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