連載 こんにちは!リスクマネジャーです―本音でつづるリスクマネジャーの活動日誌・3
杜撰な管理とは何か
釜 英介
1
1東京都立松沢病院
pp.82-83
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100227
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私が朝一番にやることは,新聞の社会面を広げて医療事故関連の記事を探すことです。なければホッとするし,あればその記事を切り抜き,ポイントを整理して病院中に流します。“密かな楽しみ”? そんなわけがありません。「あー,またか……」と思いつつ,「うちじゃなくてよかった」というのが本音です。だって,うちでも起こりそうなことばかりが報道されているのですから……。
記事に目をやると必ず出てくることばが“杜さんな管理”,強烈に胸に突き刺さることばです。このことばを使われただけで病院の運命が決まってしまいます。決していい加減な管理をしているわけではない,しかし,事故が起こるということは,どこか管理が杜さんなのだろうと誰もが考えてしまいます。でも,杜さんな管理って何でしょう。どこまでが適切で,どこからが杜さんなのでしょう。今回は“杜さんな管理”を中心にして,リスクマネジャーとのかかわりを紹介していきます。
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