特別記事
アメリカにおける地域精神治療とACT―(2)スレシュホールドとクラブハウス
三原 晴美
pp.54-59
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100219
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今回は,アメリカの地域精神衛生機関のうち,私立のクラブハウス形式であるスレシュホールド(Thresholds)で行なわれているACTについて紹介したい。
メンバー制クラブハウス
スレシュホールドは,シカゴを中心に26か所の施設をもつ,アメリカ中西部で地域精神衛生治療の先端をいく機関である。1959年にユダヤ系有志女性たちが,精神病院から解放されたものの社会に放置されていたホームレスの精神障害者の保護やリハビリのために設立した民間施設である。最初は,スタッフ2人と数人のボランティアからなる年間経費5万ドルという貧しい施設だったが,現在ではスタッフ数もパートタイムを含めると約1000人,年間経費も40ミリオンドル(約40億円)というシカゴ一の精神衛生リハビリ施設へと成長した。
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