海外事情
アメリカにおける地域精神衛生活動
増田 陸郎
1
1東京都高井戸保健所
pp.145-151
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204039
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はしがき
私は昭和43年度東京都海外研修要綱による試験に合格して,昭和44年3月から3ヵ月間地域精神衛生活動を主題に,アメリカ各地を見聞する機会に恵まれた.出発前約1年半NIMH(National Institute of Mental Health)と接触を保ち,多数の参考文書の送付をうけて基礎知識の吸収につとめ,研修地の選定については,Dr. Esquibel,Special Assistant,International Activities,NIMHの助言を仰いで,直接現地と納得のゆくまでcommunicationを行なって,向うの受け入れ態勢を考えた上で決定した.帰国後これら往復文書を整理したところ,100通以上出して70通以上を受け取っていた.
この中には私が日本の精神衛生について英文にしたつたない8篇の論文も含まれている.とにかくあらかじめ人間関係ができ上がり,先方の活動状況を把握した上での訪問であるから,予想以上の研修実績があがったと自負している.帰国した今かえりみて,項目別に費した時間的重みを%で示すと次のようになろうか.(地域)精神衛生センター:(Community)Mental Health Center(以下CMHCと略す)60%,州立病院:State Hospital 30%,精神衛生行政機関,ゲットー地区対策,保健婦活動,ボランテーア活動:10%.
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