特別記事
アメリカにおける地域精神治療とACT―(1)公立の地域精神衛生機関であるシカゴヘルスアウトリーチの場合
三原 晴美
pp.52-58
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100206
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
現在,アメリカの地域精神治療は大きく分けて3つのタイプがある。1)公共の地域精神衛生機関(Community Mental Health Center:以下CMHCと略す)を中心としたサービス,2)私立のクラブハウス形式,3)エンパワメントセンター(Empowerment Center:人間としての威厳,権利,意欲など取り戻しセンター)のような元患者が援助するプログラムなどである。いずれも,精神リハビリテーションセンターとして地域で活躍する施設である。
このたび,1)の地域精神衛生機関であるシカゴヘルスアウトリーチ(Chicago Health Outreach:公立)と,2)に相当するスレシュホールド(Thresholds)を訪問する機会があった。これらは管理や経営方法は違っていても,根本的にはAssertive Community Treatment(以下ACTと略す)という,積極的な地域精神治療プログラムやケースマネージメントを活用し,精神障害者の治療へのアクセスを高めているところである。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.