特集 在宅でがん患者を看取る—体調の変化の「ちょっと先」を予測し、備えよ
在宅がん看取りにおける訪問看護の役割と、これからの地域課題
熊谷 靖代
1
1医療法人財団慈生会野村訪問看護ステーション
pp.536-541
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201235
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
がん患者を取り巻く状況
がんの治療の舞台は在宅へ
入院期間の短縮化やがん治療の外来への移行によって、がんの治療は「入院から在宅」ではなく、すでに「外来から在宅」へシフトしている。できるだけ普段どおりの生活を送りながら、がん治療のために通院する患者は今後ますます増えると予想される。ただ、副作用などは治療を終えて自宅に帰ってから出現するため、がん患者やその家族は在宅環境でセルフケアを行なったり、さまざまな症状をコントールしていったりすることが求められるようになっている(図1)*1。
これに伴い、がん患者やその家族がその人らしく在宅療養を継続できるよう、在宅サービス導入当初の段階から、病棟のみならず外来窓口とも連携し、支援を組み立てていく必要が生まれている。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.