特集 意思決定支援 ~患者の“決める”を支援する考えかたと実践のポイント~
在宅療養における意思決定支援 ~看取りまでをその人らし
熊谷 靖代
1
Yasuyo KUMAGAI
1
1野村訪問看護ステーション/がん看護専門看護師
pp.234-237
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_234
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はじめに
入院期間の短縮化や検査・治療の外来へのシフトに伴い,がん患者が治療を受けながら家で過ごす期間が増えている.また,厚生労働省は人口の高齢化に伴い団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに,重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう,住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステム1)の構築を目指しており,今後がん患者のさまざまな意思決定の場が病棟ではなく外来や在宅で行われ,外来や在宅で意思決定を支える看護の積極的な介入がますます必要となるだろう.今回は,在宅療養の場でどのように看護師が意思決定にかかわり,どのような支援ができるか述べていきたい.
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