特集 患者状態適応型パスで見せる訪問看護のプロセス
慢性閉塞性肺疾患患者への訪問看護に活用
山路 聡子
1
1群馬県看護協会訪問看護ステーション
pp.760-764
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200791
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COPD患者への地域連携における訪問看護の役割
慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)は慢性疾患であるため、在宅での疾患管理が鍵となり、なかでも自己管理は重要です。しかし、患者さんは高齢者が多いことや、自己管理の内容が疾患の理解、薬物療法の管理、禁煙、栄養管理、運動、増悪の予防および対応など、多岐にわたることから、患者が1人で管理を実施していくことは困難です。
そのため、患者さんの自己管理を継続するためには、在宅で患者さんを支える多職種からなる医療チームが必要になります。COPD診断と治療のためのガイドライン*1には、地域医療ネットワークによる連携の必要性や、COPDに対する在宅医療として自己管理教育の有用性が確立していること、在宅リハビリテーション、訪問看護、テレメディシンなども含めた包括的な在宅管理体制が望ましいことなどが明記されています。こうしたなかで、患者さんの生活の場に入り、これまでの生活の歴史や患者さんの信念、価値観などをじっくりと理解することができる訪問看護は、自己管理のための教育、増悪の早期発見・早期対応において重要な役割を担っていると考えます。
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