増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
6章 呼吸器疾患
慢性閉塞性肺疾患
上ノ宮 彰
1
1前 昭和大学病院生理検査室
pp.349-355
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208940
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Point
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,進行性の疾患である.その進行はとても緩徐であり,自覚症状が乏しいまま経過する.
●呼吸機能検査を行うことでCOPDの病期の分類が可能である.指標となるのは1秒量/予測1秒量(%FEV1)である.また,フローボリューム曲線は特徴的な形状を示す.
●近年,気管支喘息や間質性肺炎との合併症が報告され,気腫型COPDとの鑑別が必要となっている.気管支喘息との鑑別には呼吸機能検査が必須であり,特に重要なのは気道閉塞の可逆性,呼気一酸化炭素濃度の検査である.間質性肺炎との鑑別にはCT検査が有用である.
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