病気のはなし
慢性閉塞性肺疾患
四元 秀毅
1
1東京大学医学部臨床検査医学教室第3内科
pp.672-678
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901229
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サマリー
慢性閉塞性肺疾患は気道閉塞を共通の障害とする病態の総称で,その便利さゆえにわが国でもよく用いられる“臨床用語”である.この呼称が使用されるようになったことについては歴史的な経過があり,その跡をたどることは,閉塞性肺疾患の理解を深めるうえで有用なことではある.しかしながら,最近では,閉塞性肺疾患を十把ひとからげにするのでなく,それぞれ個々の疾患を鑑別診断していくことが臨床的にも重要であることが認識されてきている.
そこで,本稿ではむしろ代表的な閉塞性障害をきたす慢性肺気腫症を中心に解説し,これと対比させながら,びまん性汎細気管支炎,慢性気管支炎,気管支喘息についても触れた.
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