連載 訪問看護実践と成果のつながりを可視化するために—日本語版オマハシステムの開発に向けて・第14回
オマハシステム国際学会に参加して
池田 真理
1,2
1オマハシステム研究会
2東京女子医科大学看護管理学
pp.568-573
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200741
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私がオマハシステム国際学会に参加することになったきっかけ
私は現在、大学において、看護管理学を教える立場にあります。看護管理の対象は医療サービスの利用者やその家族、また看護師にとどまらず、その組織・集団の構成員であるさまざまな背景をもった職種、そして連携や取引を行なっている他の施設スタッフや業者などにまで広がります。そして、その対象にwell-beingをもたらすことが求められています。人と人との関係性をとりもつ対話についてはとても関心があったので、大学院では臨床心理学を学び、そうした関係性を基盤に多職種と目標を共有しながら、看護実践活動を行なうことが大切だと考えていました。
そうしたなか、昨年の7月に一般社団法人オマハシステムジャパンが設立され、その設立を記念して、オマハシステム開発のリーダーであるカレン・マーティン氏が来日されるというニュースを代表の長江弘子先生から伺いました。これが私とオマハシステムとの出会いです。看護管理学を専門とする身としては、共通の記録ツールをもち、チームで共有していくというコンセプトの重要性は日々感じていました。言語化が難しい看護ケアを、看護職のみならず、多職種で使えるシステムのなかで「見える化」し、介入・評価をするのがオマハシステムだと知り、これは具体的にどういうものなのかを学ぶことができればうれしいと思いました。
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