特別記事
―在宅医療における患者の権利擁護と倫理〈前編〉―医療方針の決定とインフォームド・コンセント―看護師・医療ソーシャルワーカーの役割
上白木 悦子
1
,
前田 正一
2
1山口県立大学社会福祉学部
2慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科
pp.484-488
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102525
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患者(80歳)は現在、がんで自宅療養中である。病態は徐々に悪化しており、このまま在宅療養を継続した場合の余命は1か月程度、また、入院し治療を受けた場合の余命は半年程度と考えられている。この場合、医療提供の場の決定や医療内容の決定等、この患者への医療方針の決定は、どのように行なわれるべきであろうか。
こうした、患者の権利擁護との関係で検討しておくべき臨床倫理問題は、今日、在宅医療の現場でも数多く生じるようになっている。そこで、2回にわたる特別記事として、われわれが検討を重ねてきた、インフォームド・コンセント(本号)と終末期医療(次号)の問題を取り上げ、基礎的知識を解説する。
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