Japanese
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綜説
医療技術としてのインフォームドコンセント
Informed Consent as the Technology of Medical treatment
村上 國男
1,2
Kunio Murakami
1,2
1国立療養所多磨全生園
2東京女子医科大学
キーワード:
インフォームドコンセント
Keyword:
インフォームドコンセント
pp.729-735
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900667
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インフォームドコンセント(IC)は十分に説明された上での同意のことであるが,元来は医療契約上の説明義務として考えられ,法律的概念であった.やがてICには,患者が自己の治療について自己決定することがQOLを高めることになり,倫理的にも意義のあることだと考えられるようになった.ICは特に癌患者に対する病名告知の面で重視されるようになった.告知を信念・主義のために行う人もいるが,医療従事者は患者のQOL向上のための治療効果をあげるために行う1種の医療技術であると考えるのが妥当である.そのためにはICないし告知が科学的に実施されることが必要であり,またそのことは可能である.
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