連載 事例と判例で考える病院の看護水準と事故防止・2
インフォームドコンセントと看護の役割
木村 ひでみ
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
pp.132-136
発行日 2005年2月10日
Published Date 2005/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100115
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はじめに
納得して医療を受けたい,受ける医療は自己で決定したいという患者の権利があるということは疑う余地もなく,医療者も医療行為を行なうにあたってのインフォームドコンセント(IC:Informed Consent)は必須であると認識している。その一方で,近年の医療裁判では,説明義務違反による医療側の責任が問われることが少なくない。その背景には,医療者にICの基本理念が理解されていなかったり,説明を尽くしたとしても,患者にはほとんど理解されていなかったりなどという現実もある。医療行為の説明にあたっては,医師にその義務と責任があるが,医師だけで担いきれるものではない。本稿は看護としてこの問題と現実をどのように受け止め,関わりとその役割を果たすことができるかを考える。
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