特集2 訪問看護ステーションを核とした小規模多機能化事業
重度障害者や医療ニーズの高い利用者への「通所看護」の実践―東松山訪問看護ステーションでの取り組み
安藤 眞知子
1
,
加藤 基子
2
1東松山訪問看護ステーション
2愛媛大学医学部看護学科
pp.822-829
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100569
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「通所看護」の取り組みの背景
■重度化する在宅療養者と家族の負担
東松山訪問看護ステーションは1993(平成5)年11月に開設した。現在,利用者の78%は介護保険の利用者で,そのうちの半数が要介護4または5である。重度の障害を持っていたり高度な医療管理を必要とするなど,介護の重度化が進んできている。
重度の介護や医療管理を必要とする利用者を抱えて介護を行なっている家族の多くは,生活のために仕事をしなければならない人,長年の介護から体調を崩して通院治療を必要としている人,高齢の親が医療管理の必要なわが子を介護しているケースなど,さまざまな介護上の問題を抱えている。したがって,在宅ケアの継続を支援するには,介護上の多様な問題に対応した援助が求められる。特に,介護者の心身の介護負担感を軽減することが不可欠である。
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