特集 介護支援専門員の守備範囲―困難事例への対応を考える
―[困難事例に学ぶ・2]―多重債務者が抱える金銭問題への介入のタイミング
田村 ひでみ
1
1聖隷ケアプランセンター浜松
pp.513-517
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100531
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金銭的環境整備というニーズ
聖隷ケアプランセンター浜松は,静岡県西部に位置する浜松市のほぼ中心部にあり,専任ケアマネジャー15名,兼務ケアマネジャー15名,事務員4名の構成で,市内の約860名の利用者のケアプラン立案に携わっている。
私は13年間の救護施設勤務を経て,2年前の勤務異動で,初めて在宅サービスの世界に足を踏み入れた。
社会福祉士という職種のせいでもないと思うが,お金がなくて困っているというケースを担当することが多い。在宅サービスにおいては,「金銭的環境整備」というニーズが生じることがある。今回は,とりわけそのなかでも考えさせられたケースについて紹介したい。
事例は,借金の返済により生活費がなくなり,介護サービスを受けることもままならなくなったTさん。ケアマネジャーとしてどこまで関わってよいのか大変迷ったケースであったので,振り返ってみることとした。
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