特集 介護支援専門員の守備範囲―困難事例への対応を考える
―[困難事例に学ぶ・1]―権利擁護が必要な利用者にどう関わるか
森井 正孝
1
1せいあいケアプランセンター油壷
pp.508-512
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100530
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はじめに
介護支援専門員(ケアマネジャー)として,いろいろなケースと出会い,関わりをもつ中で,どこまでがケアマネジャーの役割なのかと考えさせられる場面がいくつもある。
本来であれば,行政・基幹型在宅介護支援センター・民生委員など地域の福祉資源と連携をはかりながら,それぞれが役割を分担し,1人の利用者に関わっていくべきであることはわかっている。しかし,さまざまな状況下で,ケアマネジャーがケアマネジメントの範疇を超えた役割を担っていかざるをえない現状がある。
居宅介護支援事業者である「せいれいケアプランセンター油壷」は神奈川県三浦市にあり,同法人である有料老人ホーム「油壷エデンの園」の中に事務所を置いて活動している。三浦市は三浦半島の先端にある人口約5万人の小規模都市であるが,民間介護事業者との連携・協力について積極的に取り組んでいる。
今回,ケアマネジャーとして利用者の権利をどう擁護していけばよいかについて,ある事例への初回面談から現在までの関わりを振り返りながら考えてみたいと思う。
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